売り出し価格ではなく、その地域の最近の成約記録を見る
ネットに掲載されている価格は、売主が得たいと望んでいる数字であって、市場で実際に成立した数字ではありません。この2つは一致することもあれば、大きく離れていることもあります。あなたに必要なのは後者です。
売り出し価格と成約価格は別種の情報
売り出し価格が映しているのは、売主(とその不動産エージェント)の期待と戦略です。交渉の余地を残すためにわざと高めにしていることもあれば、複数のオファーを呼び込むためにわざと低めにしていることもあります。どちらであっても、それは「この家にいくらの価値があるか」の証拠ではありません。
成約記録が映しているのは、実際に誰かが支払った金額です。買主が払ってもよいと考え、売主が受け取ってもよいと考え、しかも通常は貸し手も評価を行っています。情報としての価値はずっと高いのです。
比較できる事例とは何か
同じ地域の成約なら何でも比較に使えるわけではありません。できるだけ近いものを選びます。違いが多いほど、比較のしやすさは下がります。
- 確認できる相手
- 時期は近いほどよい
- 場所はできるだけ近く、同じ住宅地、同じ学区の範囲が理想
- タイプと規模が近い:広さ、部屋数、階数、ガレージの有無
- 築年数とリフォームの状況が近い
- 土地の条件が近い
数字を見るだけでは足りず、違いを見る
似ているように見える2件の成約価格が大きく違うのは、通常、概要には書かれていない違いがあるからです。リフォームしたばかりである、間取りが比較的良い、裏庭の向きが違う、あるいは何らかの設備が含まれていた、といったことです。
ですから成約記録を見るときの要点は、1件ごとに、なぜその数字になったのかを理解することです。この問いは、あなたの買主側の不動産エージェントに直接聞いてかまいません。それは彼らの専門分野です。当サイトには、どんな種類の質問が不動産エージェントに聞くのに向いているか、そして聞くときは結論ではなく背景を聞くことについての別の記事があります。
どこで探すか
資料の出どころと充実度は地域によって違うので、まず自分の地域の状況をはっきり聞きます。当サイトには、オファーの前に不動産エージェントに最近の成約比較を出してもらうことについての別の記事があります。依頼するときは、範囲をはっきり伝えます。
- 確認できる相手
- あなたの買主側の不動産エージェント。入手できる資料は通常、公開サイトより充実しています
- 郡や地方政府が公開している所有権と取引の記録
- 公開されている不動産サイト。ただし、価格推定の機能と実際の成約は別物であることに注意します
価格の判断はどこから来るのか
この記事が説明しているのは、情報の性質と集め方です。いずれの地域、いずれの不動産の価格についても評価、予測、助言をせず、市場の動きについての判断も一切しません。
価格の判断には、その土地ならでは、個別の案件ならではの要素が数多く関わり、しかも誰も将来を予測することはできません。実際の評価は、あなたの買主側の不動産エージェント、資格のある鑑定士、またはその他の適切な専門家に相談してください。
この記事の範囲
この記事が扱うのは、どんな種類の資料を調べられるか、誰に求めるべきかです。住宅価格の動きを予測するものではなく、いずれかの物件や地域の価値を評価するものでも、オファーの金額を勧めるものでもありません。財務上または不動産に関する助言にもあたりません。資料の読み解きは、資格のある専門家に確認してください。
ポイント
売り出し価格は売主が望む数字で、成約価格こそが市場で成立した数字です。比較できる事例は、条件が近く、時期が近いものです。数字を見るだけでは足りず、違いがどこから来ているのかを見ます。