ホームインスペクションには自分も立ち会う
ホームインスペクション(住宅検査)は、この取引のなかで、時間に追われずに間近でこの家を見られる数少ない機会です。しかも、どんな質問にも答えてくれる専門家がそばにいます。
報告書では軽重が伝わらない
報告書の項目は、どれも同じくらいの重さに見えます。どれも説明の文章が一段落と写真が1枚、という形だからです。しかし実際には、「今すぐ対処が必要なもの」もあれば、「数年後に必要になるもの」もあり、単なる記録にすぎないものもあります。
この軽重の判断は、現場に立って30秒聞けばわかりますが、報告書を読むだけだと何度もやり取りして尋ねることになりかねません。しかもインスペクション期間は通常とても短く、1往復するだけで数日かかります。
立ち会うときにすること
最初から最後までそばについて質問し続けるのはやめましょう。作業を遅らせてしまいます。先に作業をしてもらい、自分は後ろから見て、質問をためておくほうがよい進め方です。
- 確認できる相手
- 数分早めに着き、まず自分でひと回りする
- 事前に書き留めておいた気がかりな点のリストを持参し、始めるときに渡す
- 先に検査してもらい、自分は後ろで観察する。何度も話をさえぎらない
- 質問は書き留めておき、ひとつの区画が終わった時点でまとめて聞く
- 自分でも写真を撮る。特に指摘された箇所は必ず撮る
- 最後に30分を確保し、全体についての説明をしてもらう
最後の30分がいちばん大事
検査が終わったら、全体の見立てを口頭で話してもらいます。この部分は通常、報告書にそのままの形では載りませんが、最も価値のある部分であることが少なくありません。
そのまま聞いてかまいません。もしこれがあなたの家なら、最初に対処する3つは何ですか?そして、別の専門家に見てもらうようすすめるものはありますか?
ついでに家の仕組みを教わる
これは実用的な機会でもあります。水道の元栓がどこにあるか、分電盤の見方、冷暖房・換気設備(HVAC)のフィルターの交換方法、給湯器の温度の調整方法を教えてもらいましょう。
こうしたことはあとで必ず使いますし、今ならその場で指し示してくれる人がいます。あとから自分で動画を探すより、はるかに効率的です。
もう一人連れて行く
2人で一緒に買うのであれば、2人とも立ち会うのがいちばんです。2人が聞くこと、覚えていることは同じではなく、あとで一緒に決めることになるからです。
1人しか行けない場合は、最後の説明の部分をスマートフォンで録音する方法もあります。ただし相手の同意を得てからです。あとで口伝えにするより確実です。
インスペクションの前後には、それぞれ別の記事がある
立ち会う前には人を選ぶ必要があり、立ち会ったあとには報告書を読む必要があり、報告書が出たあとも期限が進んでいます。この3つは「立ち会い」とは別のことです。
以下の各記事が、それぞれの段階にあたります。
- 確認できる相手
- 当サイトには、ホームインスペクターは自分で選び、不動産エージェントがすすめる1人だけに頼らないことについての別の記事があります。
- 当サイトには、ホームインスペクション報告書の読み方:どれが要注意で、どれがノイズかについての別の記事があります。
- 当サイトには、インスペクション条項の期限と、手を引く具体的な手続きを確認することについての別の記事があります。
- 当サイトには、地下室、屋根裏、天井の隅で水漏れの跡を探すことについての別の記事があります。
- 当サイトには、屋根、冷暖房・換気設備(HVAC)、給湯器、電気配線がそれぞれ何年のものかを聞くことについての別の記事があります。
この記事の範囲
この記事で扱うのは、立ち会うときの進め方と、質問できる方向性です。特定の物件の状態を評価するものではなく、検査結果の読み解きも行いません。関連する判断は、資格のあるホームインスペクターまたは専門家から得てください。
ポイント
報告書には項目は書けても、軽重は書けません。「これはどのくらい急ぐのか、だいたいいくらかかるのか」は、立ち会って初めて聞けます。最後の30分はホームインスペクターが結論をまとめる時間で、いちばん付き合う価値があります。ついでに、この家の仕組みも教わっておきましょう。